2017年6月17日、石巻市内で第2回目の勉強会を行いました。
今回も県内外から様々な立場の皆さんが来てくださいました。
午前の大川伝承の会語り部ガイドから続けて参加した方もたくさんいました。
第1回は全体の経緯についてでした。
2回目以降は、テーマを決めてやろうということで、
今回は「検証委員会」を取り上げました。
検証報告書が提出されて3年以上が経ちました。
あれは一体なんだったのでしょうか。
率直に言って、検証委員会が立ち上がって最終報告をするまでの約1年間(2013年2月~14年3月)は、
大川小事故から6年4カ月、一連の経緯の中で、できればなかったことにしたい1年間です。
でも、看過するわけにいきません。被災地の予算を5700万円を費やして、文科省が主導して行った委員会です。
‥‥‥‥‥‥‥
原則公開を謳った検証委員会。
のっけから延々と話し合われたのは「どの部分を非公開にするのか」です。
以後、傍聴に行く度に、議論とは名ばかりの、耳を疑うようなやりとりが目の前で繰り広げられました。
2回目は3人の遺族の意見陳述が中心で、その後は、周辺情報の確認に終始し、
肝心の「51分間の謎」についての言及はありませんでした。
それなのに第3回目で、早くも「中間とりまとめ」が示されたのです。
いろんな実績をもった教授や弁護士を集めたはずなのに、どうしてこうなるんだろう?
誰のための、何のための検証なんだろう?
あの日の校庭が、子どもたちの命が、どんどん遠ざかっていく気がしました。
昨今、様々な事故事件で、行政が立ち上げる第三者検証委員会なるものは
「騒ぎを鎮めるための装置だ」と表現した人がいましたが、鎮めるどころか逆なですることも少なくないようです。
みんな同じ構図に見えます。
今になって思えば、立ち上げの段階で突っ込みどころ満載なのですが、
「疑わしきはとりあげ、事実をすべて明らかにする」という言葉に対し、
黙って見守るしかなかった当時の自分たちが歯がゆいです。
今回の勉強会では「責任」について、様々な意見が出されました。
ふだんの学校経営の中で、「責任」は「果たすもの」ではなく、
「かぶりたくないもの」「逃れるもの」であったのなら、
あの日のような状況の中で「責任」は足かせになります。
同じことが、検証委員会でも起きました。
覚悟した言葉を誰も言わない。
まるであの日の校庭を見ている思いでした。
「そっちに行ってはいけない」と声をあげること。
それは誰でもいいのです。
「小さな命の意味を考える会」は2013年11月末、そうして始まったのです。
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