12月15日、大川伝承の会による定期ガイドが行われ、県内外から250名以上の方が参加しました。
2015年に立ち上げた大川伝承の会。2016年12月に始めた定期ガイドは今回で28回目です。
この他に1年間で300以上の団体をガイドしました。
震災遺構の整備が進められようとしていますが、何をどう伝えるかというソフト面の充実が問われます。市の伝承室をはじめ、各方面の皆様と連携を図っていきたいと考えています。
ありのままを伝え続けるために 伝承・遺構について
今年は8月にリーフレットを作成し、12月からは道の駅「上品の郷」でパネル展示も始めました。
けっして交通の便の良くない場所に、8年前、瓦礫に埋もれていた場所に、
全国の方が足を運び、花を植えます。数えきれないほどメッセージが届きます。
この場所から、一方通行ではない、響き合うような動きが広がっています。
ぜひこちらをお読みください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
小さな命の意味を考える会は2013年11月30日にできました。 会を作った経緯
今年6月には冊子資料「小さな命の意味を考える」第2集を作成し、これまでに第1集と合わせて約10万冊をお配りしています。
印刷費のご支援、本当にありがとうございます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
10月10日最高裁が市・県の上告を棄却しました。5裁判官全員一致の結論です。
2014年3月10日の提訴から5年7か月を経て、判決が確定しました。 訴訟についてまとめ
判決の確定を受け、12月1日石巻市が謝罪と説明会を行いました。
テレビ・新聞で、遺族を前に頭を下げる市長の姿が映し出され、
「遺族が頭を下げさせている」という印象を持った方も多いと思いますが、
遺族からすれば「急に石巻市に呼び出された」会です。唐突でした。
12月の市議会を前に急いで設定したことがうかがえます。
報道によって様々な声が上がることも分かっています。
議会対応であろうが、判決を受けての形式的なものであろうが、
ただのパフォーマンスにしてはいけないと考えました。
この会で、大きかったのは、市長、教育長が
■ 学校に来て、遺族と校舎内にも入り、子供たちに報告したこと。
■ 「はぐらかさない」「ごまかさない」「途中でやめない」こと。
を確認したことです。
これまでの経緯を思えば、これがどれほど重大なことか理解していただけると思います。
ただし、「閉ざされていた対話の扉が開いた」という私の言葉が独り歩きしてしまいました。
すみません、言葉が足りませんでした。
たしかに、ゼロから1になった感覚はあります。
でも、その1とは、ほんとに小さなもので、扉が開くかもしれない、爪先ほどの隙間です。
その隙間さえ今まではなかったのです。
12月15日の伝承の会定期ガイドに市・県の教育委員会の方々が初めて参加しました。
報道各社は「初めて参加したこと」を大々的に報じましたが、
あの時伝えるべきことは、もっと他にあったはずです。
他県から来た学校関係者が苦笑していました。
判決により「責任の所在」は明らかになりましたが、事故をふまえた取り組みはこれからですし、そのための事故検証は検証委員会が途中で投げ出したままです。
何といっても、市長が校舎に入ったのは12月1日が初めてです。
子供たちが笑顔で学んだ教室も、二階の天井の津波の跡も初めて見てくださいました。
あの日の出来事に、命に向き合うのはこれからです。
市議会や報道の皆さんは、それをしっかりチェックし続けてほしいと思います。
・・・・・・・・・・・・・・・
事故から9年近く経っています。
「いつまで」「今さら」「ようやく」「やっと」という言葉をよく耳にしますが、
いろんなスピードで、いろんな動きがあって、どの言葉も違う気がします。
これまで多くのことが積み重なり、現在地点があります。
皆様からの数限りない助言、サポート、心より感謝いたします。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2019年、再確認しました。
「はぐらかさない」「ごまかさない」「途中でやめない」こと。
私たちはずっとそう言い続けてきました。これからも求め続けていきます。
よろしくお願いいたします。
こちらをぜひご覧ください。
2019年11月27日朝日新聞より
2019年12月24日東北放送より
過去の記事
- 2024年11月 (1)
- 2024年6月 (1)
- 2024年3月 (1)
- 2024年1月 (1)
- 2023年12月 (1)
- 2023年9月 (1)
- 2023年8月 (1)
- 2023年4月 (1)
- 2023年3月 (1)
- 2023年1月 (1)
- 2022年12月 (4)
- 2022年10月 (2)
- 2022年8月 (1)
- 2022年6月 (1)
- 2022年4月 (2)
- 2022年3月 (1)
- 2022年2月 (1)
- 2022年1月 (2)
- 2021年12月 (1)
- 2021年11月 (2)
- 2021年10月 (1)
- 2021年9月 (2)
- 2021年8月 (2)
- 2021年7月 (3)
- 2021年5月 (1)
- 2021年3月 (1)
- 2021年2月 (1)
- 2020年12月 (1)
- 2020年11月 (3)
- 2020年10月 (4)
- 2020年7月 (1)
- 2020年5月 (1)
- 2020年4月 (1)
- 2020年3月 (1)
- 2020年1月 (1)
- 2019年12月 (2)
- 2019年11月 (1)
- 2019年10月 (1)
- 2019年9月 (2)
- 2019年8月 (2)
- 2019年7月 (2)
- 2019年6月 (2)
- 2019年5月 (2)
- 2019年4月 (1)
- 2019年3月 (1)
- 2018年12月 (2)
- 2018年11月 (2)
- 2018年10月 (1)
- 2018年9月 (1)
- 2018年7月 (1)
- 2018年6月 (2)
- 2018年5月 (7)
- 2018年4月 (13)
- 2018年3月 (2)
- 2018年2月 (1)
- 2018年1月 (1)
- 2017年11月 (1)
- 2017年9月 (2)
- 2017年8月 (1)
- 2017年7月 (3)
- 2017年6月 (3)
- 2017年5月 (3)
- 2017年4月 (1)
- 2017年3月 (2)
- 2017年1月 (1)
- 2016年12月 (3)
- 2016年11月 (2)
- 2016年9月 (2)
- 2016年7月 (3)
- 2016年5月 (1)
- 2016年3月 (1)
- 2016年2月 (1)
- 2015年12月 (4)
- 2015年10月 (2)
- 2015年9月 (2)
- 2015年8月 (3)
- 2015年7月 (1)
- 2015年5月 (1)
- 2015年3月 (4)
- 2015年2月 (1)
- 2015年1月 (2)
- 2014年12月 (3)
- 2014年11月 (2)
- 2014年10月 (2)
- 2014年8月 (2)
- 2014年7月 (2)
- 2014年6月 (4)
- 2014年5月 (2)
- 2014年4月 (3)
- 2014年3月 (10)
- 2014年2月 (9)
- 2014年1月 (16)
- 2013年12月 (4)