大川小事故検証委員会の最終報告書は229頁あります(別に「概要」も十数頁あります)が、1年間で新たに分かったことは何ですか?という私たちの質問に、委員長は回答できませんでした。
新聞には、委員長から市長に報告書を手渡すおきまりの構図の写真。
セレモニーのように、検証委員会の報告書が市に提出されました。
委員長は「分からない部分は残ったが、明らかにしたことを踏まえて提言した」とコメント。この1年間で「新たに明らかにしたこと」はありません。2年以上前から、分かっていたことばかりです。逆にそれさえも曖昧になりました。5700万円の空の箱を渡されたようなものです。
検証委員会自らが不十分と言っている報告書を受け取り、何をするというのでしょう。
記者会見で市長や教育長は、「提言を具体化し、再発防止につなげたい」と言います。
監視カメラや衛星電話を設置するということでしょうか。
それで学校の何が変わると言うのでしょうか。
「これまでも誠心誠意おわびしてきた」とも言っています。何に対して申し訳ないと思っているのでしょうか?
「分からない」「忘れた」を繰り返し、事実を認めようとしないのに、何をお詫びしてきたと言うのでしょうか?
記者会見の最後に遺族の一人が意見を言おうとしました。
「会見なので」と止められました。
石巻の予算で、石巻市の依頼した人が、石巻市の検証をし、石巻市に提出・・・考えてみれば変な仕組みです。
学校であんなに子どもの命が失われるなんて、けっしてあってはならないことです。
世の中には「あってはならないこと」が「仕方がなかったこと」に置き換えられることが多々ありますが、この国のその構図を変えたいと思います。
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